演劇とは?
演劇の歴史を面白おかしく簡単にご説明し(さいとうは歴史オタクですので語り出すと止まらないので)、演劇の素晴らしさを知っていただき、今からする俳優業はとても崇高な職業なのだというお話をさせていただきます。次に舞台機構の話も実戦経験豊富なさいとうつかさが色んな事例や失敗談も交えて、こちらも面白おかしくお話しして、舞台における注意点や、舞台機構を知った上での演技法など、お教えいたします。
演技とは?
舞台上で表現すること。これは、誰もが経験できるものではありません。時には2000人の観客をお相手することもあります。快感と恐怖が混在する世界。この道を今から皆様は歩まれることになります。
当然ですが、平静ではいられません。脈拍は上がり、冷静に表現を遂行するということは、至難の業。
さらに加え、舞台という場所は「自分との闘い」でもあります。自分をさらけ出している世界で、嘘偽りが許されない世界なのです。仮に自分が空虚な気持ちになれば、その瞬間、舞台空間は瞬時に現実の世界に戻ります。
俳優の仕事は、観客の皆様を劇作品空間に誘うことが使命であり、そのことが逆に俳優一番の醍醐味でもあるのです。
演技とは、そういった至難の業を克服するためのツールだとも言えます。自分を信じるためのツールなのです。
役の人物を介して自分を表現する。表現するのは飽くまでも自分自身。
自分が今まさにその世界に生きていることを観客の皆様にご覧いただく。嘘ではいけない。役の人物に成ろうとする……それは嘘だ。違う人にはなれない。自分に嘘をつくことは出来ないのです。ならば、今まさにそれを体験しているが如く、劇作品の中で生きるためには…そこに「自分として生きる」真の演技が必要となるのです。
誰もが手に入れられるテクニックではありません。しかし、その誰もが手に入れられるテクニックではないからこそ、素晴らしい価値があるのです。
その「本物」を楽しく学んでいただき、自らのものとしていただければと思います。
次のページで基礎練習のご説明をさせていただきます。