2. 感謝の言葉が幸せの呪文

今の自分に満足していますかと問われたら

いったいどのくらいの方が満足だと答えられるのでしょうか。

もし、多くの人が不満を抱えていたら……

かなり社会が暗くなりますよね(笑)

不満を抱えている人は、不満を抱えている理由が当然あります。

その不満をじっと我慢する人もいらっしゃると思うのですが、そういう行き場のない感情はやがて違うところに必ず反映されるものです。

不満を爆発させる人もやむを得ずそういう風になっているので、『自分だって言いたくはないんだけど不満がある!』と自制が効かなくなる場合もありますよね。

もちろんこうして相手を攻撃するのはいけません。

いけないと分かっているから、良心の呵責に苛まれ、苦しい思いをしているのもあるでしょう。

愚痴もそうです。言いたくて言ってるわけではありませんよね。

誰だって愚痴りたいことはあります。

でも不思議なのは、愚痴を言う人と言わない人がいるのですね。

言わない人は我慢しているのでしょうか?

言わない人ではなく言えない人もいるのでそれはそれで苦しいのだと思います。

では愚痴を無くせばいいのですよね。

そうすると、まず愚痴の発生源を辿らないといけませんよね(笑)

愚痴はどこから出るのでしょうか。

はい。これも

受け身だから出てくる

のですね。

「私はこうしました。あなたはどうしてくれますか?」

こういう物差しで相手と対峙するのです。

少しでも目盛りが違うと許せなくなります。

要するに、相手を型にはめようとする気持ちから許せないという愚痴になるのですね。

人間の悩みは、アメリカの著名人も言っておられますが、「全て人間関係」だそうです。

もしあなたに悩みがあったのだあるならば、全て人間関係に起因していると私も思います。

そして、これもよく言われることですが、問題を解決させる時に

相手に変わってもらうとする

から、いつまで経っても問題が解決しないということですよね。

だから

自分が変わらないといけない

そういう風に考えれば問題が解決する。

しかし、それはどうなのでしょう。

私は、ここに少し重要なことがあると思っています。

自分を変えるという考え方……

これそのものが不満を生ませている原因だと思っているからです。

自分は今のままで十分と思っているならば、周りに期待することもないし、周りに状況に自分の感情が左右されることがありません。

自分を変えるということは「努力」に繋がります。

そうすると「私はこうしました。あなたはどうしてくれますか?」というまた新たな問答になってしまうのだと思うのです。

私がすることは私がしたいことをしているのだから、それをどう思われようと気にも留めない。だけど、あなたのすることもあなたがしたいようにしている訳だから、私がどう思おうとあなたは知ったことではない。

これはネガティブなようにお感じになられる方もおられましょうが、これは相手が不機嫌なのは相手の都合で不機嫌になっているのだから、それに介入はしませんよということで、あなた自身で解決してねと、自分と相手の境界線をしっかりと引いているのですが、

私はこの方が良いのではないかと思っているのです。

このように境界線を引くことは実はものすごく大切で、この境界線がない人は周りの人が自分の手足のように動かないと腹を立ててしまうというレベルにまでなってしまうのではないでしょうか。

つまり、周りに依存しているから腹が立ってしまっていると言えます。

自分の依存心から気分を害していると気がつけば、相手に依存しない道を選ぶことの方が大切なのです。

愚痴を言ってる人はその愚痴の対象者に依存している。

そのことが分かれば、その人に依存しないことが愚痴を言わない唯一の方法ではないでしょうか。

例えば、その人から離れる。そうすれば絶対に愚痴はなくなりますよね(笑)

会社の人だから離れることはできない…

もしこういうことがあるのであれば、

その時に、自分の考え方を変える必要が出てくるというわけです。

その時に、人は忘れていることがあるのです。

感謝です

人との出会いは有難いものです。

人との出会いは自分を成長させる切欠なのだと考えれば、

嫌な人でも有難い存在なのです。

その成長を止めてしまうと、嫌な人はいつまで経っても嫌な人です(笑)

「ああ、あの人は嫌な人だな~」と感じれば、悪いところにばかり目が行くのは当たり前です。

またそういう風に人を見てしまうと相手も絶対に良い気はしません。

自分から不協和を出しているのに、相手が悪いと言ってるケースは意外に多いのです。

そうでなくて、相手にもし感謝する気持ちがあったならば、相手の為に自分は何が出来るだろうかと考えますよね。

そういう積み重ねが、相手の心を動かして、やがては調和をもたらすのではないでしょうか。

相手の行動を快く取れないのは自分の問題で相手の問題ではない。明らかに悪意があるなら離れればいい。ずっとしがみつく考えが不満の基になるのです。

いつもありがとう、ありがとうと言っていると目の前にありがとうと言える現象がたくさん増えるのを理解しないといけません。

常に感謝の気持ちがあるからこそ、次々と感謝出来ることが目の前に現れるのです。

頑張って感謝を求めるのは順序が逆なので、感謝は集まりません。

相手の為にした行動が当てつけに見える怖れもあるのです。

それだとせっかく頑張ったのに相手は何もしてくれないと不満になるでしょう。

相手は既に自分にとってありがたい存在だと感じていたならば、相手の為に何かしてあげたいという思いでやりますよね。

そういう想いは不思議に伝わるものです。

仮に相手の為にはならなかっても…

その気持ちが嬉しいじゃないですか

ってなるものです。

こういう風に、相手を少しずつ自分の味方になってもらえるようにするためには、

まず、相手の存在がすでに感謝なのだと思えるかどうかなのです。

どうしても思えないのであれば、その人とは離れればいい。

でもそういう人が周りに多いなと感じるのであれば、

自分がしっかりと成長しているかなと考えてみるのです。

そうすれば、今まで見えなかった感謝がきっと見えてくるはずです。

想像してみて下さい。

もしあなたが、目の前に感謝することが無数にあったならば、

絶対に愚痴を言う時間なんてありませんよね(笑)

感謝を見つけることが出来れば幸せは増えます。

幸せになるには感謝することが一番の近道です。

そして感謝する気持ちで満たされると、

自分が不完全であったとしても

次第に自分自身が許せてきます。

自分自身を許すことが一番の幸せだと思います。

私は欠陥だらけだけど、その欠陥を補ってくれる仲間が周りにはたくさんいる。

『私ほどこんなに恵まれた人はいないぞ』

感謝の念は絶えることがありません(笑)

私たちは完璧でなくても良いのですね。

むしろ完璧でないからこそ、人間関係の結びつきに深く感謝するのではないでしょうか。

人間関係の悩みは自分を成長させる肥料。

どんどん自分が成長していくから、どんどん景色が広がる。

高い所に登って、視野を広げたら、こんなことで悩んでいたのかと

吹っ飛ばせる日も必ず来る。

日々自分に満足して感謝すると、楽しく過ごせます。

愚痴の世界にようこそとはならないようにするためには、

日々感謝が言う達人になること。

身の回りに感謝することは沢山あります。

それに気がついていないだけ。

感謝を呪文のように唱えていくと、

きっと今まで見たことがない景色をを見ることになると思います。

自分が変化することに楽しみを見出すのではなく、

自分の日々に感じ方に楽しみを見出してください。

「今日はこんなことにも、感謝できたな」

こんな風に。

最後までご覧いただきまして、ありがとうございます。

劇団道化座に13年間所属し、日本各地、海外公演に数多く出演。道化座退団後はフリーで演出・俳優活動を行う。「社会に寄り添う演劇」を掲げ、2019年に劇団ブルアを設立。同劇団代表を務める。現在の演劇活動として、演出業、俳優業だけではなく、関西各地で演劇のワークショップで演技指導も行う。出演回数は400ステージを超え、実践的な演技指導が持ち味。またスタニスラフスキーシステムを独自にアレンジしたブルアメゾッドを作り、「身体動作から感情を誘発させる」演技術を展開し、リアリティーのある演技を追究。「役の人物を介して自分を表現する」「自己探求」などを念頭に演技向上を図り、ありのままの魅力的な自分で勝負する独特の演技コンセプトが好評を得ております。

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