とってもバカバカしい話に聞こえるかもしれませんが、人間は結構ハッタリが重要です(笑)
大きいことを言って、周りに「凄い」と思われたら、本当はそうでもないのにまるで自分が凄い人になったとその気になってくるものなのです。
実力が伴ってないからいずれバレる(笑)
そうお思いになられる方もいるでしょう。それは全くその通りです(笑)
しかし、それよりもその気になった方が良いというお話なのです。
私がお芝居をお教えし始めた時「よし!これで人に教えられる!」というタイミングはありませんでした。大勢の方々がそうだと思われますが私は「担がれて、最初は試しに教えてみた」という流れで他人にお教えしたのが切欠でした。
「芝居を後進者にお教え出来たら良いな」とは思ってましたが、お教えし始めた時は自信なんてこれっぽっちもありません(笑) ですので、最初はとっても教え方も硬くて、決して上質な講義が出来なかったように思います。しかし、お教えして数年経ち、一つのことに気がついたのです。
周りの目が自分を成長させてくれている
ということに。自信満々ではなかったけれど、お教えしていくにつれて、分かって欲しいから熱が入り「大きな声で話すようになり」力が入るから「高い声になってしまう」。そうすると、どうなったかというと
すごい自信家でとっても熱い人
となってしまったのです(笑) この頃はこう言われます。
そりゃ、さいとうさんみたいにメンタルが強かったら出来るかもしれませんけど・・・
変人扱いにさえなってしまったのです(笑) ですが、私自身は本当の所とても繊細でメンタルはどちらかというと弱いほうじゃないかなと思っているのです。ですから、ハッタリのようなものですよね(笑) でも、そう見えるということが実はポイントなのです。周りからそう見られることによって、
実はメンタル強い方なんじゃない?
と錯覚するようになるのです。周りから『さいとうさんは変わってる変わってる』って言われると
私って本当に変わってるんだろうな…
と段々とその気になるのです。そういう風になると、どういうことが起きたかというと、人からの相談がどんどんとくるようになったのです(笑) 未婚の私が結婚生活について相談されることもあるくらいです(笑)
頼られることが増えたのですね。これはとっても嬉しかったです。自分には価値があるんだという幸せな気持ちが相談に乗ることでいつも満たされている。まぁ、アドバイスをしないので、話を聞いてるだけの場合が多いですけど、それがかえって良いのかもしれませんね。
このように、幸せな気分が味わえたなら、もっと頼られる人になりたいってなったわけです。ですので、今の自分があるのは本当に周りの方のおかげなのです。周りの方のおかげでしか考えられないのです。
周りからその気にさせてもらったから、そうでなかったはずの自分がいつの間にかそういう風に他人にお教えさせて頂けるところにまで成長させていただけたのだと思います。
では、その気になったら具体的にどうなるかというお話をします。
まず、私が自信があるように見えるようになってからですが(笑) 苦手な人が周りからトコトンいなくなりました。この人なら仲良くしたいなという人ばかり集まってきているように思います。
これは、おそらくですが、はっきりした存在になったから、周りの人も合う合わないが分かりやすいので合わない人はそもそも私のところに来なくなっているのだと思うのです。
私自身、合う合わないという人がいますので、これは調和になっているのですね。ですから、調和になっていると考えれば、私は弱いんだと思ってしまうと自然と強い人を引き寄せてしまってしまっているのかもしれないのです。
まぁ、変な話かもしれませんが、いつも自分の周りに同じような人が集まっている事ってありませんか?
例えば、いつもこういう時にこういう人が現れるっていう感じのこと。それは、世の中の調和となっていて、そういう人が集まってきているのではなく、自分自身がそういう人に変化させている可能性もあるのではないかと思っているのです。ですので、ここは例のハッタリで、嘘でもいいから
エネルギッシュな自分を装うのです
そうすると、力がみなぎってきて、芯が通っていて自信に満ち溢れているかのようになる。実力が伴っていなくたって良いんです。調和を図る話になりますと、自分は大したことがないと考えれば、自分をなめてかかってくる人が集まると丁度バランスが取れるので、相手のニーズにも応えることになって調和がとれるのです。でも、そんな自分を犠牲にしたような調和のとり方は嫌ですよね(笑)
だから自分は凄い人間だと思うこと‼
そうすれば、世の中の調和からすれば、自然と自分を凄いと思って下さる方が集まるのです。嘘みたいなお話ですが、これは本当にお薦めです。ですから、まず、その時に、最初にやって頂きたいことが
「自信のある」声の出し方
という訳なのです。大きな声で、高い声で、笑顔で話してみて下さい。これをすると、どうなるか? ・・・試してからのお楽しみです。演技でも実はそうです。気分が乗らないなと思った時は、
一声目を高い声で話せば、調子がつくようになってきます
台詞は頭高からいけと言われる方がおられますが、調子をつけるためにはその方法が一番手っ取り早いのです。本当に簡単のことなので、すぐにお試し頂ければと思います。
身体動作から感情を誘発させる
このことを多くの方に知って頂きたい。そう思ってこれから不思議な話かもしれませんが、このような簡単演技メソッドをシェアしてきたいなと思っています。
最後までご覧下さいましてありがとうございました。
さいとうつかさ
劇団ブルア 代表
劇団道化座に13年間所属し、日本各地、海外公演に数多く出演。道化座退団後はフリーで演出・俳優活動を行う。「社会に寄り添う演劇」を掲げ、2019年に劇団ブルアを設立。同劇団代表を務める。現在の演劇活動として、演出業、俳優業だけではなく、関西各地で演劇のワークショップで演技指導も行う。出演回数は400ステージを超え、実践的な演技指導が持ち味。またスタニスラフスキーシステムを独自にアレンジしたブルアメゾッドを作り、「身体動作から感情を誘発させる」演技術を展開し、リアリティーのある演技を追究。「役の人物を介して自分を表現する」「自己探求」などを念頭に演技向上を図り、ありのままの魅力的な自分で勝負する独特の演技コンセプトが好評を得ております。