身体動作から感情を誘発させるという演技法。

これはこういうところにも表れてきます。

それが

大きな声を出すと元気が出てくる

小さな声でぼそぼそ話すと、体力は消耗しませんが、元気は出てきません(笑)

自分を調子づけるためには大きな声を出すのが一番手っ取り早いのです(笑)

例えば、朝起きた時に、

だるいな~

という感じで、声を出してしまうと自己暗示のように身体は余計にだるくなるような感覚が出てきます。

こういう感覚が分かってくると、

ネガティブな言動は本当に損をする

ということが段々と分かってきます。

自分の感覚を大切にする人は、五感で良いものを取り入れようとしています。

例えば、朝起きたら暗いニュースは見ないという人がいますが、それは朝起きた時に、不快なイメージを入れるとそのイメージが自分の行動の中のどこかで紐づいてしまい、悪影響を及ぼしてしまうということにもなりかねないので、出来るだけ、良いイメージで一日に送ることをとても大切にしてるということがあります。

自分の調子を良くしないと良いパフォーマンスが上がりませんので、常に効率の良いお仕事をする場合はこのようなことを意識された方が得だと思います。

声も普段から大きく話すということを心掛けると、元気になってきますし、不思議と自信も湧いてくるようになります。自信があるから声が大きくなると考えがちですが、自信のある人を真似すると自分もなんだか自信に満ち溢れてくるような感覚が得られたりするのです。

こういう感覚を得られれば、自分のコンディションをある程度コントロールできるようになるので、本当に是非やって頂きたいことであります。

ただこの感覚は最初から得られるものではありません。

練習していくうちに段々と分かってくるものであります。普段使っていない感覚を呼び覚ますことになるので、ここは習慣付けが必要になります。

本当にこんなことで元気になるの?

というような胡散臭いことでもありますから、なかなかこれを実行に移せないかもしれませんが(笑)

是非お試し下さい。

感情を誘発される演技練習も感情を起こす時の身体の動きを模倣するところから始めます。最初は勿論なかなか感覚が掴めませんが、徐々に身体から教えてもらえる感覚が出てきます。この感覚を知ると『本当だ!』となって、よく驚かれるのです。

ただこの練習は、一人ですると殆どの方は長続きしません。

効果がすぐに現れないですし、バカバカしいと思えてくるからです

ですので、みんなが集まるようなところで大勢ですることをお薦めします。

朝礼の時に、これを取り入れてもらったりすると、徐々に効果が出てきます。

ラジオ体操も勿論良いですが、大きな声で少し長めのご挨拶を取り入れると徐々にその組織自体も元気になってくることでしょう。

私たちの肉体は本当に不思議なことばかりです。まだまだ全然分からないことだらけです。

例えば、深呼吸している時に、血液が体の隅々まで行き渡っていると考えるだけで、

指先が段々と温かくなる

ということもあるのです。

また、この時に「血液が隅々まで行き渡っている」という風に現在進行形のように自分の身体に話しかけていくと、毛細血管にしっかりと血液が流れているイメージが湧きやすくなるので、そのイメージから手足が温かくなるような感覚が現れるのです。ですから、冷え性の方にはお薦めです。

ただし、すぐに効果があるわけではありません(笑)

まずは、自分がイメージして本来ある感覚を呼び覚ますという作業が要りますので、根気強くやってみて下さい。

演技は嘘のというイメージを持たれている方が多いですが、演技は本当の自分の能力を呼び覚ます技術でもあるのです。

演技は人の心を動かす技術ですから、当然自分の心も動かせる技術なのです。

演技を駆使することによって自分の身体をコントロールする。そうした技術で色んな能力を引き出すのです。

身体を動かして感覚を呼び覚ます。

ちょっと変わった演技のお話。

皆様の生活に、このことを生かしていただければ…

ありがとうございました。

劇団道化座に13年間所属し、日本各地、海外公演に数多く出演。道化座退団後はフリーで演出・俳優活動を行う。「社会に寄り添う演劇」を掲げ、2019年に劇団ブルアを設立。同劇団代表を務める。現在の演劇活動として、演出業、俳優業だけではなく、関西各地で演劇のワークショップで演技指導も行う。出演回数は400ステージを超え、実践的な演技指導が持ち味。またスタニスラフスキーシステムを独自にアレンジしたブルアメゾッドを作り、「身体動作から感情を誘発させる」演技術を展開し、リアリティーのある演技を追究。「役の人物を介して自分を表現する」「自己探求」などを念頭に演技向上を図り、ありのままの魅力的な自分で勝負する独特の演技コンセプトが好評を得ております。

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