一番大切なことを申し上げます。

だと思ってください。だから一番最初に読んだ時の感覚をしっかり記せるようにノートを用意して、その時その時思ったことを書くと良いですよ。ポイントは、「これって誰だっけ?→登場人物一覧をここで見る。」とか「ここのページでこの話の展開はこうなるんじゃなかろうかとみえてきた」とか「この話こういう展開になればいいのに…」という、展開に対する想像や願望を書くとこれがのちの演技プランに活かせます。

自分が思ったように観客にも楽しんでもらいたい

だから、自分が初見で見た楽しさを忘れないように書き記すと良いですよ。

さて、次に台本は逆さから読むという意味ですが、台本というのは答えが書いていますので、その答えの見せ方に工夫が必要になるわけです。そして・・・

その答えを観客に答えてもらうことが面白いのです

当然、簡単な問題だと面白くありません。ですから、答えに行きつかないように行きつかないように展開をしていけば面白くなるのです。ハッピーエンドで終わる作品であれば、「絶対に幸せにはならない展開を作るようにする」そういう思いから、場面や台詞の設定を作り出し、辻褄を合わせていくのです。後ろに答えが書いていますので、この答えに対する問題はどこにあるのかなという目付で、少しずつ少しずつ前の章を見ていくのです。そうすると不思議なことに、初見では見えなかった様々な意図が見えてくるのです。こういう読み方をすればとっても楽しいです。

どうしてこの役者はこう動くのだろうか???

なるほど、そういう意味か!!

そうやって、稽古の時から周りを圧倒させる台本の読み方が出来るようになるとより楽しいのです。これが俗にいう、

台本には答えがない

ということ。簡単に言いましたが、これはとっても奥が深いのですよ。

俳優の台本の読み方には技術がいる

是非演技探求してみて下さい。注目される俳優をこれからも応援します。

最後までご覧いただきましてありがとうございました。

劇団道化座に13年間所属し、日本各地、海外公演に数多く出演。道化座退団後はフリーで演出・俳優活動を行う。「社会に寄り添う演劇」を掲げ、2019年に劇団ブルアを設立。同劇団代表を務める。現在の演劇活動として、演出業、俳優業だけではなく、関西各地で演劇のワークショップで演技指導も行う。出演回数は400ステージを超え、実践的な演技指導が持ち味。またスタニスラフスキーシステムを独自にアレンジしたブルアメゾッドを作り、「身体動作から感情を誘発させる」演技術を展開し、リアリティーのある演技を追究。「役の人物を介して自分を表現する」「自己探求」などを念頭に演技向上を図り、ありのままの魅力的な自分で勝負する独特の演技コンセプトが好評を得ております。

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