3.は、まさしく表題の通りです(笑)思ってたよりも全然なんてことはありません。相手に意識がいってるので、会話が上手く成立しなければ仕方がないだけで済みます。
「もう少し自分が出来たならば、もっと会話が弾んだはず!」
そんなことも考えなくて全然問題ないです。そもそも、会話が上手く弾まないのはお互いに問題があり、どちらかに問題があるわけではありません。
例えば、相手がとっても不機嫌だったとします。
この場合、自分の方に意識が向いている人は、その不機嫌の原因は自分にあると考えてしまう。
けど、それは間違いです。
その人の不機嫌はその人の問題でそれをどうにかしようというのは「人を変えようとする行為」に当たります。
そして、
ここで注意しなければいけないのが人間関係で一番トラブルの原因になるのがその「相手を変えようとする行為」です。
私たちは感情的になったりすると、どうも「相手に変わってもらおう」とします。しかし、これはその動機が相手に伝わり、相手はその動機に気分を害し、距離が生まれるのです。
建設的に話をするのであれば、相手の機嫌がどうであろうとそれは相手の問題だとして振る舞うと、相手は自分の行いに気がつき、どうにか自分の機嫌を取ることに努めます。
ですが、もしあなたが仮に「相手の機嫌が悪いのは自分のせいだ」として相手に接してしまうと、相手は自分の機嫌が悪いのはお前のせいだと感じて余計にあなたにつらく当たることもあるのです。それは、まるで相手が逃げたら追いかけてしまう動物の習性のようものです。こういう間違った選択で行動すると、事がややこしくなります。特に本能が絡むと理屈では説明できないことが結構ありまして、『どうしてこんな状況になってしまったんだろう』って発展してしまうのです。この原因は偏った方向に進み、おかしなこともおかしく感じなくなるところにあると思います。
ですので、相手の責任を自分の責任だと考えるのは内政干渉で、それを何とかしてあげようとすることは「相手を変えようとする行為」だと認識しましょう。
楽しく話した。上手くいった。上手くいかなかった。
そういう事だけで、そこに深い意味合いを持たせることはないのです。
まぁ、殆どの場合、歩み寄りをしている気持ちで話していれば、心配することはありません。
相手に関心を持ち、好意的に接して、それで気分を害する人がいるならば、
その人の方が何百倍も問題のある人ですから、そういう人は相手にしないに限ります。
そう考えれば、話しかけることはもう難しくなくなるでしょう。
これは一番最初に描いた記事『この心掛けで会話は全て上手くいく』で紹介してますが、「笑顔」「高い声」「ゆっくり」で話をするととても効果的です。この方法で相手に好意的に持ってもらって、それから相手の言葉を引き出すことさえすればバッチリです。
相手の言葉を引き出すにはどうすれば良いか?
今回はここを話します。
まず、相手の関心ごとが分かればそれを話題にしても良いのですが、それが分からなければ自分が普段気になっていること話題にしてアドバイスを求めたり、感想を聞いたりして、まずは話してもらうことに努める。ここまでは、大体の人が分かっていることですが、ここでもう一つ入れたいのが、なかなか理解出来ない人になると尚良いでしょう。
相手の言うことを簡単には理解せずに、薄々分かっていたとしても「それはどういう意味?」と深堀して聞くと、相手は違う方法でまたは違う切り口で説明するかと思います。
そして、「やっぱりそういう事か」とはっきり分かったら、思いっきり分かったぞって伝えてあげるのです。
簡単に言えば「質問して、その答えに大きなリアクションを取る」という事です。
なんか白々しいと思われるかもしれませんね。
そうです。かなり白々しいですよ(笑)
でも、それは白々しいと思っているから、そうなるのです。
白々しいと思わずに、相手を喜ばせるという意識でリアクションを大きくすると、相手はその動機を無意識に感じて「ワザとでも嬉しい」となるのです。
私の友人で元某歓楽街ナンバーワンホステスの経歴を持つ女優さんがいるのですが、彼女のテクニックは本当に凄いんです。
「え、そうなん!?」「凄いな!!」「分かる!!」「それな!!」(神戸っ子なので関西弁ですが・・・)
これだけで、男性を虜にする(笑)しかも、この方、女性受けも良いんです。
この女性と話をすると本当に面白い。
その女性の口からはこの4つくらいしかほぼ聞けないんですけど、そう感じるって凄くないですか(笑)
皆様も、この4つの言葉で、一度勝負してみませんか(笑)これで通用したらあなたはもうコミュニケーションマスターです。
冗談はさておき(苦笑)
会話術のノウハウ本で書かれていることは「なるほど、納得!!」で、為にはなりますが、どこか実践的ではない様にも思えます。
それと、こういうノウハウの本は基本「足りない部分を補うための勉強です」この方法で勉強するとどうなるかは先ほどお話した通り「悪いところに目が行き、自分の問題ばかりに意識が行き、相手に関心がいかなくなる」のです。これでは、読んで理解して安心はできますが、根本的な解決にはなかなかいかないように思います。
それに、話し方は人それぞれで、その人に合う合わないはありますよね。
ですから、私は自分にあった話し方を見つけることの方が大切だと思います。
どうして「質問して、その答えに大きなリアクションを取る」ことが良いのかというと、
オーバーでも、それが楽しんでいるように見えますよね。
相手は「私といてくれてこれだけ楽しんでくれているんだ」と感じ嬉しくなることは容易に想像がつきます。
こういう風に人を嬉しくさせてエネルギーを与える行動をすることが何より大切で、これに勝る技術はないのです。
そしてこの技術を駆使するためには「本当の自分をさらけだす」ところにまでいかないと気持ちが伝わらないのです。
「この人は心からそう思っているなと感じるから温かな気持ちになれる」
このような目に見えないものを大切にするには、あなたにしかないあなただけの方法で伝えることが求められるのです。
ですから、相手を喜ばせるということで、自分なりの方法を見つけていただければと思います。
おさらいですが
「質問して、その答えに大きなリアクションを取る」ですよ。
これを、白々しくないと思うまで落とし込んでください。
この練習を色んな人で試すととっても面白いですよ。
親しい人に試してみてください。
この時に、あなたの親しい人が、心を動かせることがありましたら、それがこれからあなたの必殺技になるでしょう。
それともう一つ。
「オーバーなリアクションを取ること」が慣れてくると気持ち悪くなくなるだけではなく、このような「人を喜ばせるためのアクション」が実は自分の心を楽しく震わせていることに気がつくことでしょう。
そして、本当はそれに気がつくことが、一番なによりも大切なことなのです。
自分が楽しくなる方法ですから・・・
有難うございました。
※次回は「相手に関心を寄せる人は魅力的」という話をします。
さいとうつかさ
劇団ブルア 代表
劇団道化座に13年間所属し、日本各地、海外公演に数多く出演。道化座退団後はフリーで演出・俳優活動を行う。「社会に寄り添う演劇」を掲げ、2019年に劇団ブルアを設立。同劇団代表を務める。現在の演劇活動として、演出業、俳優業だけではなく、関西各地で演劇のワークショップで演技指導も行う。出演回数は400ステージを超え、実践的な演技指導が持ち味。またスタニスラフスキーシステムを独自にアレンジしたブルアメゾッドを作り、「身体動作から感情を誘発させる」演技術を展開し、リアリティーのある演技を追究。「役の人物を介して自分を表現する」「自己探求」などを念頭に演技向上を図り、ありのままの魅力的な自分で勝負する独特の演技コンセプトが好評を得ております。