私は身長が183㎝で体重が90kgあります。
ですので、会う人会う人結構圧迫感をお感じになられます(笑)
こういう圧迫感のある人は普通の顔をしてても「機嫌が悪い??」と見えることもしばしばで普段の顔も実は気をつけなければいけないのです(笑)これが結構大変で、今はだいぶ意識して笑顔でいるようにしてますが、心からでる笑顔でなければ「無理してるな」ってどこか感じてしまうのですよね。今回の写真の様に(笑)
この写真は公演のワンシーンです。
とっても気まずい中、体裁を取り繕ってるシーンです。この時、注目頂きたいのが『目』なのです。
よく「あの人笑ってても目が笑ってないよね」っていう人いますよね。
このシーンも笑っているけど、何か違う意識でいることが現われています。
それが『目』に現われているのです。
「目は口ほどにモノを言う」
と言いますが、違いますね。
『目は口以上にモノを言う』
だと思います(笑)
無意識に感じているから、相手は 違和感として 印象を持つのです。
そして視覚による情報は自分の判断において、かなりのウエイトを占めるので、もし仮に意図通りに思って話をしても意図通りには取ってくれない場合は、視覚による判断が働いているからなのです。
これを俳優は理解して演じるので、意図して思って貰いたいものがあれば、それを「動きでみせる」ことによって、相手に伝わりやすい技法を使っているのです。
ですから俳優は感情をさらけだしたら出来るという仕事はしてません(笑)
ということなのです。
だから話している内容はどうでも良かったりするのです(笑)
これが理解できると、営業トークなどの交渉事への考え方が変わってくるはずです。
例えば、売りたい商品の説明をすればするほどお客さんが離れていくという原理が分かってきます。
売り込もうとする顔が目に浮かびます(笑)
そんな怖い顔をすれば、誰も買いませんよね。
ではどうしたら買ってくれるのかというと、
今までの原理で言うと
と思っていただければ一番ですよね。
商品は簡単に言えば、「見りゃ分かる」ものが殆どですから、それがお客さんにとって価値のあるものが否かで話をしてあげた方が親切なのです。
こうすれば商売っ気がないから丁度良いんですよね。
誰でも、売り込まれたくはないので、買いたいと思わせる話し方を心掛けた方が良いのです。
その時に、少しの時間でも親しさが生まれれば、この人から買いたいとなるのではないでしょうか。
モノが欲しいというよりも、そのモノがどういう効果をもたらすのかという話をして、その話がお客さんの価値に見合うのかどうかということを話してあげた方が親切です。
このような親切が親しみを生むことに繋がるということです。
私たち俳優はこれを
と表します。
どんな役でもお客さんに気にいられなければ観ていただけないという意味合いです。
一生懸命演じても観ていただけないと寂しいですよね(笑)
ですので、まず、お客さんに寄り添うような演技をして観ていただけるように心がけるのです。
このように、相手に寄り添うことによって、相手のニーズをしっかりとお応えすれば、自分の願いを聞き入れてもらうことが出来るという話なのです。
相手がスムーズにやりたいと思える方向に持っていけば、交渉術や営業テクニックのような話し方でなくても十分このやり方で通用します。
逆にノウハウ本で得た知識を試そうとすると、かえって売り込もうとする意図が見えたりするかもしれませんよ。
勿論商売です。売ろうとするのは当たり前です。ですが、それでもしっかりとお客さん目線で動線を作ってあげることは何より重要です。
またそれは普通の人間関係でも同じです。
自分の意見を聞き入れてほしいなら、まず相手の言っていることをしっかりと解決してあげることが大切です。
このように心がけていれば、身体の動きが自然と反映されて、相手は自分のためになってくれていると感じます。
その時に、余計な言葉は要りません。
相手は自分の言うことを通してくれたんだから、自分も出来る限り、通してあげようとなるのです。
相手を尊重する考えが上手くいくのはこのためです。
あなたは自分の周りに尊敬できる人がたくさんいればどうなる思われますか?
それは、
ということに繋がるのですよ。
嘘のような本当の話。
本日はエイプリルフールですがね(笑)
さいとうつかさ
劇団ブルア 代表
劇団道化座に13年間所属し、日本各地、海外公演に数多く出演。道化座退団後はフリーで演出・俳優活動を行う。「社会に寄り添う演劇」を掲げ、2019年に劇団ブルアを設立。同劇団代表を務める。現在の演劇活動として、演出業、俳優業だけではなく、関西各地で演劇のワークショップで演技指導も行う。出演回数は400ステージを超え、実践的な演技指導が持ち味。またスタニスラフスキーシステムを独自にアレンジしたブルアメゾッドを作り、「身体動作から感情を誘発させる」演技術を展開し、リアリティーのある演技を追究。「役の人物を介して自分を表現する」「自己探求」などを念頭に演技向上を図り、ありのままの魅力的な自分で勝負する独特の演技コンセプトが好評を得ております。