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ブルアの俳優養成講座は1ページのくらいのシーンを約1年間かけて練習をしています。この練習をご覧になられる方は、こんな少しのシーンにこれだけ時間をかけるとは・・・!と驚かれます。そして、こんなに細かく練習している意味が初めの頃は分からないと思います。二人の登場シーンで掛け合いで10行ほどなので、一人5つくらいの台詞ですね。このシーンを一年間する意味が最初は分からないと思います。

演技は奥が深いものだということは、役者の方でなくても何となく分かるとは思います。でも、「どのように深いのか?」「またどれくらい深いのか?」は、個々の演技者の演技への取り組みで決まっていて、当然のことながら、演技を始めたての方にはその深さは分からないものです。何事もそうですが、どの世界でも、やってみてから分かることばかりですよね。これで良いやと思えば、探究はそこまで。それ以上の先の道は知る由もないのです。でも、誰も「これで良いや」と思って芝居している人はいません。

ここが問題なのですね。みんなやる気はあるのに、どうして演技の探求が出来ないのだろうか?そう私はそう思います。何故なら、私にとって、この1ページに1年時間をかけるのは当たり前のことですし、ずっと練習していられるとも思っているからです。それだけこのシーンで演技の学ぶところは多いのですね。

ただこう言う練習を重ねていくと、やがて・・・

『役者って凄いことをしているんだ‼』

という気持ちがやがて芽生えてきます。この気持ちが大切なのですね。

心の中で、自分のやっていることは大したことがないと思っていると、練習していても、「出来たら良いな」という心が占有して、どうしたらできるかという探求にまでなかなかいかず、いったとしてもそこには相当なエネルギーがいるのです。何故なら、そこには「やらなければいけない」「こうしないとダメだ」というこうあるべき自分の姿があり、その姿になるためには、今の自分の気持ちには反してか頑張らなければならないからです。ここを「こうしてみたい」「ああしてみたい」と考えたいところですが、そこは、日ごろから自分が簡単に出来る取り組みを作り、それをこなすことで、

気がつけばここまで来ていた

というようにしていければと思うのです。

自分が簡単に出来る取り組みを一つずつ一つずつこなし、積み重ねていくためには、常に大きな夢を持つことが大切で、俳優のように人から注目される職業はとても素晴らしいことで、一握りの人間にしか出来ない崇高なことなのだと思うようにすれば、日々の取り組み方も当然変わっていきます。「この動作を覚えたら、素敵な俳優に一歩近づいている」「この芝居がしっかりできたら注目される俳優になる」「私が出たら芝居が締まる」「私がでないとこの芝居は面白くない」それぐらいの高い壮大な夢を持って、意識を変えることが実は大切だったりするのです。だから夢を持って意識を高くして、素敵な俳優になって下さいね。

「1ページを一年かけて練習するということで驚いているようでは、まだまだ意識が低いということなのです(笑)」

・・・とうように、これくらいの自己満足があった方が面白いですね(笑)

ではそろそろ本題へ。次のページから伝わる演技の説明とその練習方法についてお話しします。

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