
私たち役者は舞台でなりたい自分になる。
舞台では、短い時間で人生をあらわす。
特に主人公であれば、己の葛藤が作品の中の劇的な要素となる。
己の葛藤をどのように迎え、その葛藤の結果、どのように送るのか❓
ここの部分が、人生設計と同じように思えるのです。
一人ひとり、自分のストーリーがある。ならばどんなサクセスストーリーが良いのか❓
このような考え方が、私たちの役作りの過程と同じなのです。
例えば、ハッピーエンドのサクセスストーリーで例を上げてみましょう。
まず、演技プランの立て方。
私たちの役作りは、ゴールから物事を考えていきます。何故なら、私たちの生きる舞台ではストーリーがあらかじめ決まっているからです。
結末に答えがある。だからその答えに対する「問題」が必ずその前の段階である。
普段の私たち。目の前に起きる「問題」は煩わしいもので捉えてしまうもの。
ですが役者が立ち向かう筋書きが決まっている世界では、この「問題」という出来事は自分を変化させるチャンスなのだと考えているのです。
つまり、その「問題」が起きなければ、絶対に成功しないという筋書きにしなければ面白くないのです。
しかも、その「問題」は奇跡的にやってくると、より面白みが増す。自分に与えられた「試練」のように捉えたほうが絶対に面白いのですね。
これは人生の一つの大きな分岐点。
その分岐点でまたもや奇跡が起きる選択をする。こうすることで観客にスリリングで刺激的なストーリーを与えることが出来るようになるのです。
つまり演劇的に言うと、
「問題」=『成功の種』
ということ。
ですから逃げるのではなくチャンスだと思って掴むことが舞台の作品の中では求められる。
私たちの人生設計もゴールが決まっていれば、ゴールに対しての「問題」がチャンスだと容易に気がつくはず。
それは自分を成長させる成功の種になるから。だから人生におけるゴール設定は必ずあった方が楽しいのです。
高いゴール設定だと、それをするために努力が必要だと感じるかもしれません。
ですが、今から進む自分の答えで進むことはありません。何故なら、ゴールだけを思い描くことで、向こうから「問題」が自然とやってくるからです。
しかも、その「問題」乗り越えるのが困難なものではなく、とても簡単なことばかりです。
この小さな問題を一つずつ一つずつ解決しこなしていけば、自然にゴールに結びつくようになっているからです。
何故そう言えるのか❓
それは、
人間は意識的だけではなく無意識的な動きによって、自然とゴールに結びつける力がある。すなわちこれが他力本願
ゴールをずっと思い浮かべる。
こうして日々念じることで、自分の力では到底及ばない、信じられない力を得られるようになるのです。
それは無意識にゴールへ向かうようにしているのかもしれません。
一つ一つの簡単に乗り越えられる問題が目の前に来るのは、当に、信じられない力。こうしてゴール設定した自分を信じれば、不思議な力が働くという話なのです。
芸事ではこういうことが常に奇跡的に起きる。常に奇跡的に起きるのです。こうすることで、自分の人生もスリリングで刺激的なストーリーとなる。だから、
舞台作りは人生設計と同じ
なのです。

さいとうつかさ
劇団ブルア 代表
劇団道化座に13年間所属し、日本各地、海外公演に数多く出演。道化座退団後はフリーで演出・俳優活動を行う。「社会に寄り添う演劇」を掲げ、2019年に劇団ブルアを設立。同劇団代表を務める。現在の演劇活動として、演出業、俳優業だけではなく、関西各地で演劇のワークショップで演技指導も行う。出演回数は400ステージを超え、実践的な演技指導が持ち味。またスタニスラフスキーシステムを独自にアレンジしたブルアメゾッドを作り、「身体動作から感情を誘発させる」演技術を展開し、リアリティーのある演技を追究。「役の人物を介して自分を表現する」「自己探求」などを念頭に演技向上を図り、ありのままの魅力的な自分で勝負する独特の演技コンセプトが好評を得ております。
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なるほどネェ❗
舞台作品はゴールを決めてそこに辿り着くまでの道のりを考えていくワケですな☝️
平坦なストーリーではスリリングにはなりませんから主人公が問題に対してどう向き合わせるかを考えるなのが演出家の仕事になってきますネ📝
コメントありがとうございます。
ゴール設定をするとそこへ到達する道が自然と用意されるというような不思議な話でして、その道は現在の私から伸びているものではなく、ゴールの方から現在の私の方に向かってくるような感じなのですね。ですのでこうすればうまくいくのではと考えるのではなく、なんだかわからないけれど、目の前に現れる小さな問題がゴールに向かう成功の種だと信じて、それを一つひとつこなすことで、自分の中でゴールに近づいているという実感を得る感じですかね☺️