演出と勝負するために俳優は準備万端で稽古に臨みます。ここに迷いがあってはいけませんし、答えのないまま臨むことをしないようにすることが求められます。どうしてかというと、もし上記のような答えのないまま稽古に臨むと、

全く面白くなくなるから

です。

つまり、このような稽古をしているということは自分から稽古を面白くさせないようにしていると言えるのですね。集団の中で自分のやりたいことをしたいのであれば、率先して、稽古に取り組むことが肝心なのです。何故、それが肝心かというと、もしも答えのないものを持ってくると、おそらくダメ出しを貰うことになると思うのですが、そのダメ出しの内容というものは、

それではダメだ!もっとこうして欲しい

という演出からのオーダーが来ることになると思うので、相手の意向に沿った物の作り方にシフトすることになり、自分で想像した表現とはならず、相手のニーズに応えなければいけないという強制的なモノとなるのです。こうなると、想像力を失い、タスクをこなすことに対してのみの行動となるため、面白くなくなるのです。そうならないためにも、自分の想像力で作り上げたもので勝負して欲しいのです。また、このようにして勝負すると、仮に演出のダメ出しを受けても、自分が精一杯やったことなんだからと妙に諦めがついて、演出のプランを素直に聞き入れ、その表現で勝負するならどういう風に演じようかしらと相手のオーダーであっても想像的な力が働くものなのです。そうすれば、当然演劇活動が面白くなるわけなのです。

ではその演劇活動を面白くさせるためには、自主練から作り上げた演技が必要になりますので、今回はこの自主練習の方法の話をさせて頂きます。では、早速次のページから参ります。

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