演技の答えは台本にはない

またまた、どういうこと???

今回は、訳の分からない問題提起ばかりですみません(笑) 「じゃあ、どこに答えがあるのさ!」って感じですけど、答えは自分の心の中にあります。どういうことかというと、一番最初に台本を読んだ時、

「自分がこの作品に対してどういう感情を抱いたかということ」

この中に演技の答えがあるのです。初見で読んだ時の心境は、お客さんと目線がまるっきり一緒なのです。この話、どういう展開になるのだろう??こういうワクワクした心境が一番最初にあったはずなのです。この初見で見た自分の話のイメージを指針に演技を組み立てると当然面白くなるのです。

ただ、このイメージは段々と稽古するうちに忘れ去られてしまいます。稽古するうちに、話の新鮮さがなくなるからです。こうならないように、初見のイメージを大切にして組み立てることがとっても大切なのです。台本から答えを得ようとすると、最初に受けた感覚を見失うことになります。

それはなぜかというと、最初に受けた感覚は自分の感覚を信じる行為で、台本から答えを得ようとする行為は、自分の感覚は信じられないという行為になりますから、自分のイメージよりも台本で確かめることが必要だと思ってしまうからです。

演劇人は自分で感じたことをどう表現するかが仕事です。ここに自信がなければこの仕事はやってはいけません。手厳しい意見に聞こえるかもしれませんが、台本から答えを探すという行為は、話しの辻褄がしっかり合うようにしているだけにすぎません。しかしその表現が仮に辻褄が合ったからとしても、面白くなければ何の価値もありません。話の筋を作っているだけで、こういう風に話はなっていますというような説明的な芝居になってしまうのですね。

ですので、こうならないようにするためにどうすれば良いのかを次のページでお話しさせていただきます。

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