
劇団ブルアの俳優養成講座は第二期を迎えました。
場所は兵庫県西宮市で開催しております。
関西でもプロの新劇の演技術を学べる数少ない講座であるかと思います。
ブルアの俳優養成講座の一番のメリットはプロの俳優による実践練習が受けられるということ。
演劇学校では教えない現場で培った技術をお教えしますので、お芝居を長く続けられている方でも、新鮮に学べる講座になっており、初心者の方から演劇経験10~30年の方々と幅広く受講されています。
講座の内容はブルアメソッドという、演技メソッドを軸に座学、基礎練習、実践練習、公演稽古、卒業公演というメニューで一年間学んでいただきます。
ブルアメソッドのテキストは下記の劇団ブルアのnoteでもご購入できますので、ご関心がございましたら是非ご覧下さい。
劇団ブルア俳優養成講座用テキスト
ブルアメソッド-note
https://note.com/burua/n/nd965c9e79091
(※PDF形式で¥1200円でご購入できます)
俳優養成講座では演劇の歴史からお話しさせていただきます。
これはどうしてかというと、
演劇というのは如何に素晴らしいかということを認識してもらうため
であります。
これは演技を覚える際の器作りにも繋がって、演劇を自分の中で過小評価してしまうと、習う技術も過小評価に繋がり、演技術の本当の価値を見誤る可能性があるからです。
私たちは新劇というジャンルの演劇で、エンターテイメントの要素というよりは、どちらかというと芸術的な要素を深く取り入れているため、芸術的な知識から学ぶ必要があるのです。
例えば、劇場には客席から舞台を観る時、プロセニアム・アーチという額縁があります。
これは舞台は絵画のようにという意味合いがあり、舞台の位置取りや所作のような言わば決まりごとが沢山ありまして、その法則に基づいて演技するということが求められるのです。
ですが、残念なことに、今やその法則に基づいた所作や位置取りなどがあまり反映されておらず、これは、昔から伝えられている素晴らしい技術が徐々に失われているように思います。
本来ならば自分が舞台にどのように立つのか、どのようにお見せするのかという、技術があるのにもかかわらず、そのような昔から伝わる技術が蔑ろにされている。
この技術が欠如しているために、演劇が段々と芸術性が失われているように思います。
ですので、昔からの所作や舞台機構を知った上でも位置取り法などを教えることによって、演劇の芸術性を高める。これが私たち俳優養成講座の最大の取組みでもあります。
このような、芸術性の取組みによって、演劇への思慮が深まり、より人間としての魅力的な人を作るのですが、ここで必要になるのは、徳育なるものです。
「本来人間とは」から考えて、常に一番を目指す、強い人間作りが必要だということです。
強い人間になれば、周りを助けられる人になる。
そうすれば周りの人の立場になって考えることが出来る。
和を作る精神が養われる。
そのためには厳しいトレーニングや、自己肯定感を上げる環境が必要になります。
こうした周りとの調和の中で発揮する自分にしかない強み、すなわち本当の個性を伸ばすことを第一に考えているため、学校の画一化した教えとはほぼ真逆なものとなります。
どこにいても自分がブレないように。
そういう人間になって初めて自由な表現が確立される。
この喜びを知る目的が、この俳優養成講座で得られるかと思います。
自分が崇高な演劇に如何に懸命に取り組んでいるのか。
それが自分の演技探究をする正しい行動となり、やがてそれが自信へとなる。
この自信を育てることこそが、技術修得の鍵になる。
演劇初心者でもプロの舞台で一年目から主演を務めるなど、数々の方をこのブルアメソッドで輩出できたのは、心の置き方や、精神論といったプロの実践で培った「大切なもの」の上にある演技を伝授しているからです。
ですので、関西でも本格的に演劇を学びたい。プロでやりたいという方がおられましたら、是非一度、この俳優養成講座を見学いただければと思います。
今年度の募集は定員になりましたので終了しましたが、来年度からの募集は随時受け付けております。
見学は随時受付中
最後になりますが、
劇場で演劇をするということはどういうことか。
これには、はるか昔から言われていることがあります。
集合した共感性はとてつもないエネルギーを生むということです。
心の浄化は、本来の人間性を高めるためのもの。
つまり、さらなる進化を発展させるエネルギーに繋がるのです。
それが劇場にいる全員と共振して、それが更なる増幅に繋がる。
生きる喜びを感じること。それが増幅され、さらなるものが自分に返ってくる。
こういった精神世界を感じ、心を豊かにしていくことが、世の中の繁栄に繋がる。
夢のような話をしていますが、そういうことが再び認知されるようになればと願っております。
私は科学で進化したものも大切だと思いますが、今こそ、古代のロストテクノロジーにも目を向けるべきだとも思っております。
人間の共感力にはとてつもないエネルギーがあると信じて。

さいとうつかさ
劇団ブルア 代表
劇団道化座に13年間所属し、日本各地、海外公演に数多く出演。道化座退団後はフリーで演出・俳優活動を行う。「社会に寄り添う演劇」を掲げ、2019年に劇団ブルアを設立。同劇団代表を務める。現在の演劇活動として、演出業、俳優業だけではなく、関西各地で演劇のワークショップで演技指導も行う。出演回数は400ステージを超え、実践的な演技指導が持ち味。またスタニスラフスキーシステムを独自にアレンジしたブルアメゾッドを作り、「身体動作から感情を誘発させる」演技術を展開し、リアリティーのある演技を追究。「役の人物を介して自分を表現する」「自己探求」などを念頭に演技向上を図り、ありのままの魅力的な自分で勝負する独特の演技コンセプトが好評を得ております。さらに、自身のBlog『さいとうつかさの演技力会話力Blog』は1500万PVを超え、多くの方々から支持を得ております。